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原作:赤坂アカ 作画:横槍メンゴ 漫画【推しの子】140話「正しいですか?」 感想(本編内容引用)
【目次】
変な人
カミキヒカルを自宅に招いた星野アイ。
互いに変な人と言い合います。
靴下が左右違い、靴の底が剥がれていることから「もう少し身なりに気を使った方が…」とカミキに言われたアイは「やだよー」と言いながらも服など見た目を変化させました。
鏑木勝也Pがアクアに言っていましたが(あかねのプロファイリングも)、ファッションに無頓着であったアイがカミキと出会って気遣うようになっています。
アイの服装等について語っているのはB小町ショキメンバーのたかみー(高峯)、ニノ(新野冬子)、渡辺でしょうか。
鏑木勝也Pが教えた業界人御用達のレストランで食事をしたアイとカミキ。
カミキが「僕とご飯食べて楽しかった?」と質問をすると「うん」とアイは答えました。
アイの返事が嘘なのか本当なのかは分かりませんね。本当だといいのですが。
嘘つきの目
「本当はこういう行為が気色悪くてたまらない」と思いながらも、児童性愛者である姫川愛梨からの性加害を受け入れているカミキ。
親から虐待されて(育児放棄)誰からも愛されない彼は、誰かに愛される為に自分を偽り「なんにも分かってない純粋な少年」を演じます。
大人たちは自分の見た目や演じる「奇麗」に騙されているが、同じ境遇のアイはカミキの嘘を見抜き「嘘つきの目」「人を騙すのが得意な目」の正体を見破ります。
人気女優の姫川愛梨はカミキヒカルの外見しか見ていないため彼の正体がどのようなものか確かめようとはしなかったのでしょう。
しかし、親から虐待されて母の彼氏などの大人から外見しか見られていなかったアイだけが「私をおんなじだもん」とカミキの正体を見破りました。
芸能界での性加害問題と言えば(特に児童性的虐待)、旧ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)の社長ジャニー喜多川氏(本名:喜多川擴)が同事務所に所属する男性タレントなどに対して性的虐待(児童性的虐待)を行っていた『ジャニー喜多川による性加害問題』を思い浮かべました。また、ダウンタウンの松本人志氏の性加害も報じられていますが本人は否定しています。
本作で星野アイを殺害した黒幕とはいえカミキヒカルが苦しんでいる姿を見るのは辛いです。
人を騙す眼
96話で劇団ララライの代表金田一敏郎が、眼に星を宿した人物(カミキヒカルなど)について「人を騙す眼 嘘を真実だと思わせる力 役者にとって最高の資質」と言っていました。
星の様に白く輝く眼が「人を騙す眼」で、負の感情が強くなった時に黒く輝くのだと思われます。
アイとカミキが前半で会話している時は白く星の様に輝いていましたが、カミキが姫川愛梨からセックスを強要されている時やアイによって初めて嘘が暴かれたときに負の感情が強くなり黒くなっています。
アイと一緒にいて嘘をついている時にでもカミキの眼が白く星の様に輝いていた理由は、彼女といるのが嫌ではなかったからと思います。
現在では常時眼が黒くなっているカミキ。父・カミキへの復讐を誓うようになったアクアと同じです。
そうするとカミキも誰かへの復讐を行っている最中である可能性があります。芸能界全てを破壊するとか自分に嘘をついたり虐待した人物を殺害するのが目的とか。
自身の本性が暴かれ心が不安定になり、姫川愛梨に復讐を果たしたときに猟奇殺人鬼の部分が現れたのでしょう。
カミキヒカルが姫川愛梨を殺害した動機
カミキヒカルから伝えられたことをアイが『アクア宛て』のDVDへ収録して、その内容を基にカミキヒカルの視点の脚本が作られたはずです。
つまり、アイはカミキヒカルの人生についてかなり詳しく知っていた可能性があり、姫川愛梨から性的虐待を受けたこともDVDへ収録したのでしょう。
・カミキヒカルが姫川愛梨を殺害した動機
①前回「私みたいな人妻より若くて可愛い子の方が良いのかしら」と嫉妬していた姫川愛梨がアイとカミキの関係を知り「アイとカミキの間に子供がいると世間に明かす」とカミキを脅したためカミキが心中に見せかけて殺害
②カミキが姫川愛梨への復讐として殺害
動機内容がいずれにしろ、アイがカミキと連絡を取ったときに「私達の事情も分かってくれるよ」と言っていたので、カミキヒカルが姫川愛梨を殺害していたことをアイは知っていたのかも。(①の場合は自分たちを守るため黙認、②の場合は苦しんだカミキを想い黙認)
①の場合、カミキが自分たち(アイと子供)を守るためとは言え殺人を犯しているため、もし犯行がばれた場合子供たちに危害が及ぶことを考えて星野アイとカミキヒカルは別れたことを意味しているのかもしれません。
カミキヒカルがアイを殺害した理由
アイが「誰かを愛する」という気持ちを知りたくてカミキヒカルと性行為をした可能性があります。
96話で黒川あかねが見た2005年か2006年頃の映像ではカミキの眼が黒くなっていたので、姫川愛梨のとは違って同じ傷を持ち互いを理解することができるアイと愛し合う行為は嫌いではなく、彼女の傷も受け入れてアイのことを愛する様になったが、対するアイは「同じ傷を持つ者同士の傷の舐め合いであり自分はカミキのことを愛していない」と気づきカミキを捨てて、捨てられたカミキの眼が常時黒くなったのかもしれません。そして、カミキは自分を捨てたアイへ復讐したのでしょう。
128話や130話で予想したように「ごめんね 私は君を愛せない」というアイの台詞はこれに当てはまりますが、五反田監督は決別の言葉ではないと捉えているので予想はハズレているのかも。
8話ではアイから連絡があることを喜び寄りを戻すことを期待していたが、カミキの提案である「寄りを戻すこと」をアイが拒絶したためカミキは「愛してると嘘を吐かれた」と怒りアイを殺害したのでしょう。(姫川愛梨を殺害したことをアイが警察などへ話すと思って殺害した可能性もありますが、アイを疑うのであればアイがカミキを捨てた時に殺害してそうなので可能性は低そう)
カミキは、アイから捨てられて以降、眼が白く星の様に輝く人物は「嘘をつく人物」と捉えて、自分を捨てた星野アイのように嘘をつく人物を許さず、片寄ゆらのような人物を殺害しているのでしょう。
星野アイも片寄ゆらも亡くなるとき、アクアが自身の父が上原清十郎だと誤解し復讐を断念した時に眼から星の輝きが消失しているので、嘘をつくのが上手な人が嘘をつく必要がなくなったときに眼の星が消えると思われます。
映画『15年の嘘』はカミキヒカルだけでなく親や芸能界の大人たち、ファンを断罪する作品
これまではカミキヒカルを“純粋な悪”と考えていた読者も多いと思いますが、本話でのカミキヒカル視点での描写を見ると親や姫川愛梨といった周りの大人たちが作ってしまった悪のように感じます。
「アイ役が自分を殺した男を許すかどうかで全てが決まる(断罪するかどうか)」と不知火フリルは想像していましたが、カミキヒカルも星野アイも周りの人から愛情を注がれなかったため愛に飢えて嘘吐きの人格が形成されたので、周りの大人たちの所為で悪になり人を殺すようになったカミキヒカルをアイが許していたのだとすれば、アイ役のルビーがカミキヒカルに殺意を抱きつつも彼を許す展開になる可能性が高いです。
しかし、罪のない片寄ゆらやアイを殺したことは許されないのでカミキヒカルは裁かれるべきです。
そして、カミキヒカルを作ってしまった親や芸能界の大人たち、アイを追い詰めた旧B小町メンバーや芸能界の大人たち、ファンといった星野アイという個人の存在を認めなかった人たち全員を断罪する映画になるのであれば、その人物たちが罪に問われることはありませんがどのような結果になるのか注目です。
カミキは現在(15年の嘘の撮影中)もアイを愛していると思います。しかし、アイの様に嘘を吐く人物、特に眼が白く星の様に輝く「人を騙す眼」を持つ人物が存在していることを許せずルビーやアクアを殺害しようとするのかもしれません。
神様的な力でルビーとアクアがカミキを倒してハッピーエンドを迎えてほしいです。
それと今回ルビーとアクアの演技力が高いように思えました。
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